
冬の間眠っていた自然が息を吹き返す三月。
これまで冬化粧を纏っていた献立は、春の訪れを心待ちにする献立へと一気に変化を致します。
春が近付くにつれ、徐々に旨味を増す食材が出回り出すのもこの時期です。
菜の花、山菜、一寸豆など、春を感じさせる食材を盛り込んだ八寸から、三月の献立は始まります。
御椀には新わかめと竹の子を取り入れてみました。
まだ土の中で眠っている竹の子はアクが少なく、上品な甘さが口いっぱいに広がります。
三月三日の桃の節句にちなみ、
私共もカウンターにお雛様を飾ってお客様をお出迎え致します。
京都では向かって右にお内裏様を飾る風習がございます。
古くから、日本では左は右よりも格が高いとされており、
その習わしに従ってお内裏様を向かって右側に
お飾りすると言われております。
祇園川上では、長くお付き合いをさせて頂いている
人形店様より、毎年異なる雛人形をお借りし
二月下旬頃からカウンターへ飾らせて頂いております。
ひとえにお雛様と申し上げましても、その種類は実に様々です。
お雛様の愛らしい表情を眺めて頂きながら、季節のお料理をご堪能して頂ければ幸いでございます。
祇園川上 店主



※税込・サービス料別